【第3回】『映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ』/シリーズ第2弾ならではの宣伝法

【第3回】関わるみんなが幸せになる『映画すみっコぐらし』のタイアップ&商品化計画

2021.12.24

インタビュー・文:大曲 智子

<全3回>
第一回
第二回
第三回

最終回となる『映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ』製作チームインタビュー。2019年公開の映画第1作『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』の大ヒットを受けて製作されたシリーズ最新作が、現在も公開中。主なターゲット層であるキッズ・ファミリー層や「すみっコ」ファンが訪れる場所を中心に、映画館のみならず様々な場所で作品のポスターやタイアップ企画が展開された。今作のタイアップはどのように進められていったのか、アスミック・エース マーケティング推進部の藤本に話を聞いた。そして今作で商品化を担当した、アスミック・エース コンテンツ販売部の井ノ口と池乗に、今作ならではの商品開発についてインタビュー。すみっコファンでもある二人の、今作ならではの施策とは。

――「すみっコぐらし」のタイアップはどれも、世界観を崩さない好印象のものが多いように思います。案件についてはどのように進めていきましたか。

藤本 製作委員会にも入っているジェイアール東日本企画さんが窓口となり、私たちも一緒に動いていきました。ジェイアール東日本企画さんと、ファミリーがメインとなっている企業様を中心にアタック先を精査し、それをサンエックスさんにご確認いただきながら進めていきました。はま寿司さんは「すみっコぐらし」の原作からサンエックスさんとお付き合いがあるというところからお話を進めたんですけれども、コラボ対象商品を注文した方へのキャンペーンを実施していただきました。映画ナレーションをしている井ノ原さんと本上まなみさんのお二人による、映画紹介アナウンスを店内で流していただく等、多方面からの告知をしていただだきました。映画紹介アナウンスへの反響もよく、特典のコンプリートに熱心なお客様がいたりと、大変好評なキャンペーンだったそうです。

――なるほど。そのほかの企業での展開はどのようなものがあったのでしょうか。

藤本 そうですね。松屋フーズさんとのタイアップでは、サンエックスさんに松屋さんオリジナルイラストを描きおろしていただきました。すみっコたちが松屋さんのどんぶりを持っているイラストなんですけれども、それが非常に好評ということで松屋フーズさんからも喜んでいただけた施策となりました。またファミリーマートさんには、オリジナル商品販売、キャンペーン、オリジナル特典付チケットの販売等を展開いただき、店内やSNSでも非常に盛り上げていただきました。

――アスミック・エースから提案したこともありましたか?

藤本 弊社が窓口になった事案としては、神奈川県警とのコラボポスターがありますね。県内の駅や交番、幼稚園や保育園、小学校に掲出される防犯ポスターで、映画のポスタービジュアルに、「標語」という形ですみっコから子どもたちへのメッセージが書かれているものです。私の娘の小学校にも貼られていて、個人的にも嬉しかったですね(笑)。

――タイアップという点において、「すみっコぐらし」ならではの特徴をどんなところに感じますか?

藤本 コロナ禍では企業様としても宣伝費をかけて施策を実施することが厳しい状況だと思いますが、「すみっコぐらし」というキャラクターの力のおかげで、当初から企業様側からの引きも非常に強いと感じましたね。また、告知物など一つ一つのタイアップ制作物に対し、サンエックスさんが本当に細かく監修してくださり、すみっコたちの世界観をそのまま企業PRに使用していただけたことも、各タイアップ企業様からよい感想をいただけた要因だったと思います。サンエックスさんには膨大な量の監修をいただき、大変ありがたかったです。

――続いて、商品ライセンスを担当した井ノ口さんと池乗さんにお話を伺います。お二人の役割分担を教えていただけますか?

井ノ口 二人とも商品化、ライセンスを担当しているんですが、池乗は主に書籍関係を担当しています。僕はグッズ関係ですね。

池乗 書籍というのは、基本的には小説と絵本ですね。また雑誌でも今回の映画を扱っていただくことがあったので、そのあたりの窓口も担当しました。

――「すみっコぐらし」という作品においてグッズや絵本といった商品は欠かせない存在ですが、今回の映画においてはどんな施策を行っていったのでしょうか。

井ノ口 サンエックスさんが原作でも取り組みをされている、これまですみっコを大切に育ててくださっている企業さんがたくさんいらっしゃいますので、まずはそういった企業のみなさまにお声がけさせていただきました。前作のときはグッズもかなりの反響があり、売り切れてしまったものもあって、すみっコのパワーを知りました。前作からこの2年の間に、すみっコファンがさらに増えているという実感もありますね。


――新キャラクターのグッズもありますね。

井ノ口 サンエックスさんが、“ふぁいぶ”をはじめとする魔法使いたちのデザインを本当に可愛いものにしてくださったので、僕もグッズ制作を進めていく中で、出来上がったものを見るたびに「本当に可愛いなぁ」って思っていましたね(笑)。映画を観た方が、ふぁいぶたちのグッズを家に持ち帰りたくなるようなキャラクターにしていただけたなと。ぬいぐるみをはじめ、映画館を飛び出してお家でも映画の世界を楽しんでいただけるようなキャラクターグッズができたと思っています。

――今回の映画ならではの絵本なども出ているんでしょうか。

池乗 ストーリーの絵本が2冊と、小説が1冊。さらに幼児向けのシールがペタペタと貼れる本なども刊行されました。どれも反応はよく、いくつかは重版がかかっています。私は5歳の娘がいるのですが、劇場でもらえる入場者特典の小冊子を読みかせたらとても喜んで、もっとすみっコたちのお話が知りたいということだったので、今回の新刊を買ってあげたんです。そちらもすごく喜んでいました。目の前で喜んでくれると親としても嬉しいですね。

――子ども向けの雑誌などでも「すみっコぐらし」がよく掲載されていて、本当に人気があるんだなと感じます。

池乗 今回、相模湖プレジャーフォレストでも『映画すみっコぐらし』のタイアップイベント「すみっコフォレスト」という企画をやっているんです。先日家族で遊びに行ったんですが、ファミリー層を中心にすみっコファンの方たちがシールラリーで遊んでいたり、アトラクションやコラボメニューを楽しまれていて、いい光景でしたね。

――前作に今作でもグッズ開発をされて、改めて「すみっコぐらし」という作品の魅力をどんなところに感じましたか。

井ノ口 今回は立ち上げから関わらせていただいたんですが、各社さんからどんどん新しいアイデアをご提案いただき、自分たちとしてもやりがいがありました。劇場に行くと、グッズを見にきている方もたくさんいらっしゃいましたし。今回イオンシネマさんでは、“ふぁいぶ”の形をした特製ポップコーンバケットを展開していただきました。前作ではできなかったグッズですし、劇場でお客さんが首からバケットを下げてくださっているのを見たときは嬉しかったですね。僕もますますすみっコが好きになりました(笑)。早々に売り切れてしまった点では心苦しい部分もあったのですが、映画を見ることに加えて、プラスアルファの楽しみ方もしていただけるグッズということで、とても気に入っています。

――今後新たにやってみたいことなど、お二人の“夢”はありますか?

井ノ口 前回は展示イベントを行ったのですが、今回はコロナ禍ということもありなかなか成立が難しい部分がありました。イベントはとても楽しかった思い出になっているので、またやれたらいいなと思っていますね。

池乗 すみっコというキャラクター自体にすごく力があるからこそ、様々な企業様から「タイアップしたいです」と言っていただけたので、今まで以上になにか大きいことができたら嬉しいですね。次回があるのであれば、ぜひ実現したいなと思っています。

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©2021 日本すみっコぐらし協会映画部